日常とハプニング

2022年06月26日

起きる気がしなかった。

むし暑くなってきたこのごろ、

部屋のなかを

涼しくすることが多くなってきた、

そんな部屋のなかで

昼のひかりに優しくつつまれ眠っていた。

時間とともに

クリアーになってきた頭で

カメの世話を任せっきりだったと思い出して、

庭へ行って

小屋に向かって話しかける。

カメのために作ってやった歌をうたうと、

すのこの上で日向ぼっこ、

きいているのか、どことなく心地よさげだった。

カメラ構えて庭の花をとり冷凍食品で昼食をすませる、

空の写真をとれるかなと

ベランダに出なかったらおそらく

洗濯物をとりこむのを忘れるところだっただろう。

ハンガーにかかったシャツ類をとりこみ

それから洗濯ばさみをとりのけつつ三枚のバスタオルをたたむ。

いちばん上等のをたたむとき

少しいびつになってしまったのでやり直した。

ピンチハンガーの下着類もとりこみ、空はまだ青い色を浮かべみずみずしい。

暗くなるころ何だかやる気が出てきて

メールで旅行の手配。

宿はおさえてある、あと航空券とタクシーの予約。

旅程がだんだん明確になる、

それはおそらく、いちばん楽しい作業。

来年の旅行を楽しみにしつつパソコンをとじるとガラス越しに

ぽつんとうごめくものがいる。

小さな甲虫だろうか、おそらくコフキコガネだろう、

仰向けになって起きあがれないまま、からだをじたばたさせてもがいていたので、

蚊が入ってくるかなとおもいつつも

窓をあけて

手をさしのべるとコガネムシはたやすくわたしの指に止まった。

しばらく、そうしていた。

蚊が入ってくるから窓をしめないと、さあ、飛んで、

というと人差し指の先のほうでちょっと高みにのぼりたそうにして、それから飛んでいった。

大成功でも大失敗でもない今日だけど

まあこんな感じでもいいのかもしれないなあ。

育まれゆくものたちを夢見ながら、わたしはこれを書いている、

明日も、そのつぎも、ずうっと、こんな感じでつづいていったらいいのに。