雪のあと

2022年01月08日

雪が降って、一夜明けて、

ひかりが顔を覗かせるそのとき、

枝に積もっていた、

やわらかな白いかけらが、舞うように、

砕けて、きらきら瞬きながら

落下していく。

郵便物を出しに行った帰りだった。

寒さをしのぐためと

花たちに会うために自宅のサンルームへと向かう。

色とりどりの花たちが微笑む。

扉を開けると、

とびこんでくる、色彩が。

お早うございます、お花さんたち、と挨拶してから、

花の世話にとりかかる。

まず鉢植えに、それから同じジョウロで

一段高くなっているところの枝の活けてある水盤に水をそそぐ、

持てる、わずかばかりの慈愛をもって、ていねいに。

ジョウロの先から細い流れがつくられる。

きらめいては、ゆらめいて透明な陰影がこぼれ落ちる。